ソフトバンク千賀滉大投手(29)がエースの役目を果たした。西武とのファーストS第1戦で、8回3失点の熱投。3試合制の超短期決戦で、大きな白星をもたらした。「とにかく自分のやるべきことは、試合で勝つことなので。とにかくチームが勝てばいいというところに今日は重きを置いていたので、かなって良かったと思います」とクールに喜んだ。
一段とギアを入れたのは、2点リードしていた8回のマウンドだ。2死三塁から山川を申告敬遠で歩かせて一、三塁。ここで5回に二塁打を打たれていた栗山を打席に迎えた。千賀と甲斐のバッテリーが1球1球、時間をかけながら投げる。栗山もファウルで粘る。手に汗握る勝負はフルカウントからの8球目で決着。フォークでこの日11個目となる空振り三振を奪い、千賀はポン、ポン、ポンと力強くグラブをたたいて気合を吐き出した。
7回までに味方失策もあり3失点。球数は95球だった。首脳陣は8回からの継投も考えた。だが千賀自身が続投を希望。ベンチもエースの思いに応え、8回のマウンドに送り出していた。それだけに千賀は「ぼくが行くことに対して、ベンチとみんなは『0』で帰るという思いだった。『0』で帰ることができて良かった」とうなずいた。8回でもこの日最速タイの159キロを出し気合十分だった。 ファイナルSまで進めば中5日での登板が想定される。「あと1個勝って、みんなは次のステージに進んでくれると思う」と、仲間たちにバトンを託した。【山本大地】
▼千賀が8回を投げ11奪三振。CSで千賀の2桁奪三振は16年1S<1>戦の12個、19年ファイナルS<3>戦の10個に次いで3度目。プレーオフ、CSで通算3度は松坂(西武)ダルビッシュ(日本ハム)則本(楽天)の2度を抜く最多記録。
▼ソフトバンクが<1>戦に勝利。プレーオフ、CSは19年1S<2>戦から9連勝、日本シリーズを含むポストシーズンは同じく19年1S<2>戦から17連勝と、ソフトバンク自身が持つ連勝記録を伸ばした。一方、敗れた西武は18年ファイナルS<3>戦からCSで8連敗。プレーオフ、CSでは77~81年ロッテ、15~20年ロッテの7連敗を抜くワースト記録となった。



