オリックスが1点差で逃げ切った。アドバンテージを含む3勝とし、2年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。

宮城大弥投手(21)が5回2失点と粘りの投球。2-2の5回に杉本裕太郎外野手(31)の決勝2ランが飛び出した。

中嶋聡監督(53)は宮城について「最初はちょっと緊張していたのかな。しょうがないですけどね。だんだんいい感じになっていった」とゲームメークを評価した。

殊勲打の杉本は、不調や故障で今季終盤戦を欠場した。前日の2安打に続いて3安打。昨季本塁打王の活躍に中嶋監督は「もともとそこにいなきゃいけない打者。復調して戻ってきたのは打線としてはいいこと」と頼もしそうだった。

杉本の1発で2点をリードした6回からは、継投に入った。

2番手の宇田川優希(23)は無死一、二塁から3人を抑えて無失点。7回の山崎颯一郎(24)は、球団では日本人最速に並ぶ159キロを計測するなど剛速球で押して3者凡退。8回はジェイコブ・ワゲスパック(28)が抑えた。

9回に指名されたのは阿部翔太(29)。1点を失ったが、最後は2死一、二塁からデスパイネをフォークで空振り三振。緊迫の試合を締めてガッツポーズした。

中嶋監督は救援陣を絶賛。この日投げた5投手で、CS経験者は昨年先発した山崎颯だけだ。

「こんなゲームで、誰もが苦しい場面。何点差あろうとも苦しい。1点取られようが何しようが、非常によく投げたと思う。(経験者が)誰もいないですからね。宮城もCSは初めてだし、それを考えたら、よく投げていると思います」と目を細めた。