阪神岡田彰布監督(64)が15日、佐藤輝明内野手(23)に初めて打撃指導を行った。高知・安芸の秋季キャンプ第4クール初日。ランチを終え、午後の打撃練習を開始した時だった。ティー打撃でスイングする佐藤輝に、指揮官がパンチのジェスチャーを交えアドバイス。主に左手の使い方について助言を送った。一問一答は以下の通り。

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-佐藤輝のティー打撃で直接指導

「だから、何て言うかな、そのボールの前後ぐらいはレベル(スイング)で打つようにな。幅な。2、30センチやんか。それが速かったらライトに飛んでいくし、ちょっと差し込まれてもレフトにええ打球が行くスイングができるとこやな。だから、あんまりグリップが高いと、直接行ってしまうやんか、そこ(インパクト)に。レベルスイングにならへんやんか。だからボールにこすったようなカットばっかりになるやろ。グリップが高いと。だからやっぱりちょっと低くして、ここ(佐藤輝のグリップの位置)より絶対下なわけやから、ストライクゾーンは。肩から打てと言うても、ストライクゾーンはもっと下やから。ある程度、バットの軌道でボールに当たるところはレベルでいけるやんか。高かったらもうそこにな、大根切りみたいになってしまうからな、カットになるからな、バットの軌道とボールの軌道が合えへんもんな。だからあれや、線で打たなあかんとこを点で。そこにハマったらええけど、なかなかのお、相手もお前、打たさんように投げてくるわけやから、ハマれへん」

-確率や飛距離につながるのか

「だから線で打ったらほとんど空振りはないわけやんか。だってボールと合うんやから、普通はな。それでもな、そらお前、フォークで落とされたりな、線で合わんときはそら空振りするよ。すごい球でな、ホップするようなな。でもある程度ポイント、ズレてもまあファウルで逃げれるいうかな、空振りの確率はそら線で打ったほうがな、レベルで線で打った方がそら、少ななんのは当たり前やもんな」

-活躍してるバッターはそういう要素を持ってる

「そうやなあ。だってええバッターってほとんど空振り少ないやんか、三振も少ないし、空振りが少ないよなあ、やっぱりなあ」

-「猫パンチ」という単語が聞こえた

「だからお前、ボクシングでもなあ、一番強いパンチは、肩からのストレートやろ、それを言うたんや。(猫の手の動きで)こないしてボクシングするヤツおれへんやろ、猫パンチでな、こんな弱いのんな、だからやっぱり肩のとこが一番強い、力が強いじゃなしに、一番入るわな、肩から打った方がな」

-今は猫パンチの状態か

「そらここにあったら、こないして打ったら猫みたいになるやん(笑い)。こんなん弱い。だからここにあってもここ(ボクシングのストレートを打つ姿勢)に落とせばええだけの話やからな、これのほうが強いに決まったあるやんか。相当グリップの高いのは癖ついとんな、何本か打ってる間に知らんうちに上がってるもんな、やっぱりな。あれもう癖やで、悪い癖がついとるわ。だんだん上がってくる。打ってる間にな、意識せんと」

-キャンプ中に修正したい

「キャンプ中言うてもあいつら(合流が)遅かったからなあ、あれやけど、徐々にそういうことが分かればな、今度、自分の自主トレ始める時とかな、そんなんでも分かったかんと、できひんやんか。気づけばええんや、だからな、ちょっとグリップ高なってるなとかな。だからあと1週間しかないからなあ、もう。みんなできることがなあ」