「猪木さんの思いを胸に打席に立ちます」。ロッテの江村直也捕手(30)が、昨年10月に亡くなったアントニオ猪木さんの闘魂継承者に名乗りを上げた。

入団3年目の13年4月13日、敵地ソフトバンク戦試合前セレモニーに参加した猪木氏から、闘魂ビンタを受けるチャンスを得た。「行くぞ」の声に歯を食いしばり、強烈な一発には思わず「気持ち良いです」と言葉が出た。闘魂注入されたその年の64試合出場は今でも自身のキャリアハイ。「良い思い出。痛いとかいうよりもうれしさが勝った最高の宝物です」。闘病中の映像が流れたり、24時間テレビに出演して痩せた姿を見て、心が痛んだ。

猪木氏の闘魂を再び-。それをチームに還元する。益田らとの静岡県での合同自主トレも、猪木氏の名フレーズ「元気があれば何でも出来る」を体現中。体幹などを鍛える過酷なメニューでも、ロッテ選手10人の中でひときわ明るく引っ張るムードメーカーだ。「楽しく練習すれば僕も楽しくなる。ここ何年、試合もあまり出られてないですが、1年通してチームに貢献したと言われるように頑張りたい」。試合出場だけでなく優勝を導く男になる。行くぞ! エ・ム・ラ・ダァ~!【鎌田直秀】

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