楽天は、最大6点ビハインドをひっくり返し、日本ハムに逆転サヨナラ勝ちした。負ければ18年以来となる最下位転落の危機で、田中将が4回2/3を自己ワーストの7失点で降板。だが試合前時点でチーム打率が12球団ワーストだった打線が奮起し、今季最多の16安打8得点。石井監督は「みんなで取った1勝だと思う。明日以降が大事なので、いい流れになれば」とたたえた。

“言霊”が勝利に導いた。大差をつけられても、ベンチスタートの岡島、鈴木大、西川が懸命に声を出した。同監督は「声がかれる感じで出してくれて、選手の背中を押してくれた。チーム全体がいいムードになって、乗っていけた」。ベテラン勢が作ってくれた土台。西川は代打で登場した8回に1号ソロを放つと、1点差の9回無死満塁で右前へ同点打。山崎のサヨナラ打につなげた。

最下位転落を阻止したが、首位とは3・5差の5位で借金4。指揮官は「チームが60、70試合を通過したときにどういう位置にいられるかを考えながら、1戦1戦やっている」と表情を引き締める。シーズンはまだ始まったばかり。サヨナラ勝利をきっかけに、10年ぶりの優勝へ向けて巻き返しを図る。【湯本勝大】

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