西武の西川愛也外野手(23)が63打席ぶりに1軍公式戦で安打を記録した。

長いトンネルを抜け、母校の花咲徳栄(埼玉)の岩井隆監督(53)も「やった! 念願のヒットですね」と喜んだ。

17年夏、不動の3番打者として同校初、かつ埼玉県勢初の甲子園優勝に導いたバットマンも、プロでは苦しんだ。

「悩んでいましたね。シーズンオフに学校に来た時に、話したこともあります」

高校入学当初から「バットコントロールと逆方向への打球には非凡なものがありました」と振り返る。一方で「考えすぎる。ストイック。バットの角度もすごく気にしたり。シンプルにいけばうまくいく子。はまればヒットも量産できるタイプでした」と話す。

その点でも、このオフに山川に弟子入りしたことが大きかったのでは、と岩井監督は推測する。

「それが大きかったと思います。高校時代もボールを前ですくうタイプだった。いろいろな方にご指導いただいたり、本人も勉強していると思いますが、まじめなので、全部やってみちゃうタイプ。試行錯誤した上で、山川選手に聞きながら、シンプルに戻したというか、自分の形が分かったみたいで」

岩井監督は今年2月、南郷キャンプを訪問。首脳陣らにはもちろん、山川にも深々と頭を下げるシーンがあった。

教え子の久しぶりのヒットに「まずはひと安心ですね」と喜びつつ「背番号51番を付けさせてもらっているわけですから。もっとヒットを量産して、早く埼玉の皆さん、ライオンズファンの皆さんに名前を覚えてもらわなきゃいけないです」とますますの奮起を期待していた。【金子真仁】

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