西武1軍がこの日、再び最下位に沈んだ。同時刻、2軍も隣接するカーミニークフィールドのヤクルト戦を行っていた。

スタメンには「ペイトン」「山村」「柘植」と1軍の開幕スタメンが3人、名を連ねた。4月に遊撃でチームを救った「児玉」や、大いなる可能性を見せた「長谷川」などなど、1軍級の名前が並んだ。

マーク・ペイトン外野手(31)は「4番DH」に入った。5月21日のイースタン楽天戦(泉)以来、1カ月半近くぶりの実戦出場だった。

2月のキャンプイン初日から全力疾走にスライディング…そのひたむきさが、首脳陣やチームメートの心をつかんだ。まずはチームスローガン「走魂」の体現で目立った。

1番中堅-。そんな絵図も見え始めたペイトンが、オープン戦終盤頃から一塁への全力疾走が現実的にできなくなっていたように見えた。加えて、オープン戦での頭部死球の影響もあった。

「なかなか100%のコンディションが今までできなかったので」

シーズン開幕後も体にむち打って試合に出ていたが、打撃成績にも影響し、もう1軍から離れて2カ月以上になる。

1軍球場と2軍球場は隣接する。ソフトバンクが得点した時の右翼席のトランペットの音色も、明瞭に聞こえる、そんなグラウンド。ペイトンはどんどん振った。取り戻すように。

「1から作り直している段階の途中、というところです。打席数を重ねていくことでスイングスピードや感覚が戻ってくるので。まだ打席数が足りていない感じですね」

西武で優勝するために、そこへ導くために海を渡ってやってきた。だから。

「なかなかチームに貢献できない悔しさがあって。日本一やリーグ優勝に貢献するためにシーズンを始めたのに…。そういう悔しさはあります」

折れてはいない。ペイトンは一生懸命だ。この日は4打席3三振。惜しくもファウルになったが、一塁線を痛烈に破りそうな打球もあった。鍛えたのか、背筋あたりはより厚くなったように見える。「復帰戦を出られたことに、まずはひと安心だよ」。そう笑う。

体を100%に戻すために1カ月半を費やした。次は少しでも早く本来の技術を取り戻し、隣のベルーナドームへ戻りたい。

「次に1軍へ戻った時に、一番いい自分をチームを見せられるようにしたい。そういうふうに期待して待っていてもらいたいです」

銀獅子をまとった青い瞳には、まだまだ強い力が宿っている。【金子真仁】

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