最後は、まさに「紙1枚」だった。日本ハムは今季27度目の1点差負けで、連勝が3で止まった。1点を追う9回1死満塁の好機に、5回に6号ソロを放っていた清宮幸太郎内野手(24)に打席がまわったが、二ゴロ併殺に倒れた。夏休み最初の週末。本拠地に満員御礼の3万2162人を集めたが、4連勝はならなかった。

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夏休み最初の週末。満員の熱気が、スタジアムを包んだ。3-4で迎えた9回1死満塁。一打サヨナラのチャンスで、5回に6号ソロを右翼席にたたき込んだ清宮が、打席に立った。カウント2-2から、4球粘ってボールを選びフルカウント。最後はオリックスの守護神・平野佳のフォークボールを引っかけ、二ゴロ併殺に倒れた。

試合終了の瞬間、ベンチをポンッとたたいた新庄監督は「うわ~! 最後の打球は、もう紙1枚(紙一重)。“たられば”になるけど、数ミリ下を打っていたらカーンっと右中間に強い打球が(飛んでいた)」と、残念そう。本拠地ファンのため息に、清宮も「打ちたかったっすね、やっぱり。当たりは悪くなかったんで、持ってないなっていうか…」と、悔しがった。

今季27度目の1点差負けとなったが、新庄監督は「清宮君の打席内容は、めちゃくちゃいいので、これから上がってくるんじゃないですか、さらに」と、7月4本塁打目とペースを上げてきた背番号21に期待を寄せた。仲良しの加藤豪から「『日本のパワーヒッターは、こんなもんか』って言われたんで」とハッパを掛けられた清宮は「もっと、打ちたいっす!」とアーチ量産へ意欲的だ。

この日は「ファイターズ超花火大会」。4連勝は逃したが、新庄監督は「これは切り替えられるゲーム。明日、明日」と元気よく前を向き「今日は、こういう負け方をしたので、花火を、もう1000発増やしてもらおうかな。7000発に(笑い)」。試合後、夏の夜空に打ち上がった6000発超の花火に、上位浮上への願いを込めた。【中島宙恵】

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