ロッテ和田康士朗外野手(24)がプロ6年目で初ホームランを放った。速度を落としてホームを踏んだ。0-0の3回1死、相手先発大関の144キロ外角低め直球を捉え、右越え先制ソロ。「感触も覚えてないです。入ると思わなかったので一生懸命走っていました」。歓声や相手守備陣の表情で察知し減速。「勝てたことが何よりうれしい」。ベンチでは吉井監督と笑顔でグータッチし、最後はチーム最多12発のポランコに祝福のハグを受けた。

21年の盗塁王など快足は絶大な信頼を得てきた。今季は打力開眼を目的に2軍でサブロー監督らに強いゴロとライナーを打つ徹底指導を受けた。内田臨時コーチからはバットを850グラムから1020グラムに重くして振り回さない新打法を助言。「やってきたことが少しずつ出来てきた」。大振りしないフォームが固まってきたことで、さらにスイングスピードが上がる900グラムに今週から変更した矢先の1発だった。

股関節痛の影響で高校では野球を離れ陸上部へ。再びクラブチームで再開してNPB入りした。フルスイングする姿がソフトバンク柳田のようで「和ギータ」と呼ばれたこともあったが「ここでホームランバッターみたいにブンブン振っていたら今までやってきたことが台無しになる。やってきたスイングをしっかり」。両親にプレゼントする記念球は手にしたが、地に足つけて俊足と強い打球で勝利を導く。【鎌田直秀】

▽ロッテ吉井監督(和田のプロ初本塁打に)「ホームランは期待していなかった。低いライナーを打ってほしいなと思っていたので、結果ホームランになったんですけれど、狙うんではなく、たまたまというのが和田の目指すところだと思う」

▽ロッテ・カスティーヨ(1回無死満塁のピンチを脱して5回6安打無四球無失点で2勝目)「自分の持ち味を出して、しっかり仕事は出来たかなと思います」

【動画】ロッテ和田康士朗のプロ1号にベンチ熱狂!俊足生かし高速ダイヤモンド1周

【関連記事】ロッテニュース一覧