日本ハムの「GOGOきよまんまる」打線が大爆発した。新庄剛志監督(51)が就任2年目、公式戦238試合目で過去と同じ打順を初採用。7月29日オリックス戦のスタメンから5番マルティネスと6番野村の守備位置が入れ替わっただけのスタメンを組んだロッテ戦で4回までに10安打8得点を奪った。失策絡みの失点で思わぬ乱打戦となった試合を、後半戦から固定されている上位打線を中心に打ち勝って8月は連勝スタート。最下位からの大逆襲へ、勢いが付いてきた。

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初めて過去と同じ打順を組んだ新庄監督は「そう? その辺は好きに書いて」と笑った。そして「(打線)固定はオールスター前から言っていたよね。明日も、このメンバーで行く。出ているメンバーがケガしない限りはね」と宣言した。

序盤から激しい乱打戦となったが、7試合連続で固定された「GOGOきよまんまる」が、満月に酔いしれてフラフラしていた勝利の女神を振り向かせた。5-5の4回。1番加藤豪が意表を突くセーフティーバントで出塁。そして2番松本剛が右前打で続いた。「GOGO」コンビで無死一、三塁のビッグチャンスをつくると、3番清宮は7球粘って四球を選んで出塁。「きよ」が無死満塁と好機を広げて、前夜はアーチ競演でチームを逆転勝ちに導いたヒーローズ「まんまる」の登場だ。

4番万波は空振り三振だたったが、9球粘った。ロッテ2番手の中村稔の神経すり減らせると、5番マルティネスが右中間へ2点適時二塁打。1番から5番までの“つながり”で勝ち越すと、4試合連続で6番起用の野村がきっちり犠飛。開幕は4番を任された愛称「ジェイ」が勝負強く加点して、この回に奪った3点で試合を決めた。

前半戦なら、ズルズルと逆転負けを喫していたかもしれない。3回までに3失策で5失点。先行しながらもミス絡み追いつかれる展開は、決して勝利への流れではなかったが、固定された打線が嫌な雰囲気を一掃。新庄監督も「だから、昨日の勝ち方が良かった。これが野球の流れですよね」。9回に飛び出した「まんまる弾」での逆転勝利から、あと1歩届かずにいた白星をたぐり寄せる力がチームに付いてきた。

4回の守備からは2回に失策していた加藤豪を交代させた。「今日みたいなミスがつながったらポンって代える」と緊張感を与えることも忘れない新庄監督。波に乗ってきた「GOGOきよまんまる」打線を中心に大反攻が始まった。【木下大輔】

 

○…上原にアクシデントが襲って緊急降板した。3回に打球が左手中指に直撃し、負傷降板。失策絡みの失点ばかりで2回0/3を2安打5失点も自責0。不運続きの先発登板となったが、「いい流れがこちらに来ていたのに、つかみきれませんでした」とコメントした。打球直撃箇所は打撲で、病院に行く予定はなし。建山投手コーチは「ちょっと様子を見ながらになるとは思いますが、一旦抹消はします」と明言した。

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