<阪神2-1ヤクルト>◇11日◇京セラドーム大阪

阪神糸原健斗内野手(30)が、代打で決勝打を放った。1-1で同点の8回1死一塁、ヤクルト清水から適時二塁打を放ち勝負を決めた。チームは8連勝。プロ7年目、1打席にかける男が輝いた。

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プロ野球選手でも、好きなものを好きなだけ食べる人もいるんですね…。ひょんなことから、糸原にそんな話をぶつけたことがある。「そう言えるのはレギュラーやから。同じように食べてたらすぐ太る」。真剣にそう返された。勝負の夏に入る前のことだ。

ベンチで1打席の出番に備えることが多いプロ7年目。どうしても運動量は落ちる。「全部に気をつけているわけじゃないけど脂質はとりすぎないように。そこはレギュラーの時とは違う」。食事に気を配り、試合前には灼熱(しゃくねつ)の甲子園で何本もダッシュを繰り返してきた。「練習で動かないと。去年までより甲子園に来るのも早くなった。11時過ぎとかにはいるよ」。今はレギュラーじゃない-。現実と真正面から向き合い、準備し続けた男は、ここぞに強い。【阪神担当 中野椋】

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