ヤクルトのエース小川泰弘投手が、今季最長の8回を4安打1失点で7勝目を挙げ、NPB通算100勝に王手をかけた。1-0の7回には2点目をたたき出す貴重な中前適時打を放ち、投打に存在感を発揮。今季バンテリンドーム最終戦で、チームの連敗を7で止め、「悪い流れを断ち切りたいとマウンドに上がりました。中村がしっかりリードしてくれて、自分のピッチングが出せたと思います」とうなずいた。

初回先頭の岡林にいきなり右前打を浴びたが、その後は最速140キロ台中盤の直球を軸に、カットボール、チェンジアップなどを交え、テンポよく打たせて取った。7回2死三塁の打席では祖父江の初球、内角シュートを捉え、自らを援護する貴重なタイムリー。「まぐれですけれど、しっかり練習してきてよかった」と喜ぶと、その裏無死二塁のピンチで石川昂、宇佐見、大島の中軸を抑えて切り抜け、「気持ちの面で受けることなく、しっかり攻めの姿勢で投げ切れた」と胸を張った。

プロ11年目、あと「1」に迫った通算100勝については、「積み重ねですし、やることは変わらない。次の試合にしっかり切り替えていい準備をしたい」。いつも通り淡々と、節目の白星を目指していく。【鈴木正章】

▽ヤクルト高津監督(7回の小川の適時打に)「あれが一番よかったね。シュート。素晴らしいバッティングをしてくれた。非常に大きな2点目だったと思いますね」