西武佐藤龍世内野手(26)が「光」を制した。

初回、足場が安定せず、ロッテ佐々木朗希投手(21)は制球に苦しんでいた。しかし2死を取られ、3番スタメンの佐藤龍に。明らかなボール球はなかったものの、コーナーを外れた球をしっかり見送り、四球をゲット。それをきっかけに3点を奪った。

日本ハム時代の昨年9月14日、対戦経験がある。

「2打席です。初球サードゴロと初球セーフティーバント。だから2球しか見てないです」

156キロをいきなり引っ張り、鋭いフォークを1球で決めた(結果は送りバントに)。その時の感想は。

「光。光くらい速い。見たことないですよ、あんな球筋」

でも手も足も出なかったわけじゃない。この日もしっかり見極められた。「光、打ちます」と意気込んだような快打は出なかったが、先制点につながった四球に、8球かけての右飛。最低限の仕事はした。

三塁守備でも5回2死満塁。痛烈な三塁線のゴロを逆シングルで止め、一塁へ好送球でアウトに。一打同点のピンチを防いだ。これまでに痛い失策もいくつかあったからか「まぁまぁまぁ…」とそれ以上は言わない。派手な光じゃなくとも、チームの1勝に貢献した。【金子真仁】