広島が13日、マツダスタジアム内でスカウト会議を行い、今秋ドラフト会議で青学大・常広羽也斗投手(4年)を1位指名することを明言した。

白武スカウト部長は「スカウト、幹部、現場と意見が一致した。一番の評価をしたということで公表させていただきました」と説明。今年は1位指名選手の公表を控える球団が多い中、初の公表となった。

1位指名選手を公表の是非については先日、阪神岡田監督が非公表を提言していたが、広島は常広への獲得の熱意を示す意味でも公表を決断した。白武スカウトは「うちは誠意を持って(1位で)行きますということ」と思いを口にした。

◆広島のドラフト指名明言 逆指名の要素が撤廃された07年以降、09年今村猛(清峰)、12年森雄大(東福岡)、14年有原航平(早大)、16年田中正義(創価大)、17年中村奨成(広陵)、19年森下暢仁(明大)、22年斉藤優汰(苫小牧中央)の指名をドラフト前に明言している。今村、森下、斉藤は単独指名だった。

◆青学大のドラフト1位 過去8人おり、広島では96年に指名した沢崎俊和投手が97年に12勝で新人王に選ばれた。96年は沢崎の他に清水将海捕手がロッテ、井口忠仁内野手(後に改名して井口資仁)がダイエーに指名され、同一年の同一大学では最多タイとなる3人が1位。井口と15年1位の吉田正尚は大リーガーになった。

◆常広羽也斗(つねひろ・はやと)2001年(平13)9月18日生まれ、大分県大分市出身。南大分中では大分シニアでプレー。県立進学校の大分舞鶴では1年夏からベンチ入り。3年夏は2回戦敗退。青学大では2年春に初登板。今年の大学選手権では決勝で明大を完封するなど2勝を挙げ、チームを18年ぶりの優勝に導きMVP。大学日本代表では日米大学野球で優勝した。東都1部リーグ通算7勝4敗、防御率1・69。180センチ、73キロ。右投げ右打ち。

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