奇跡、奇跡のサヨナラ勝ちを本拠地ロッテが成し遂げ、2年ぶりのCSファイナルステージ進出を決めた。

5番手の沢村拓一投手(35)が10回に3失点した直後の攻撃だった。0-3で迎えた延長10回無死一、二塁。まずは藤岡裕大内野手(30)が見せた。

ソフトバンク津森宥紀投手が投じた初球だった。ど真ん中の148キロ直球を右中間席に突き刺した。レギュラーシーズンで1本塁打のみだった男だが「ホームランを打つぐらいの気持ちで打席に入りました。ヒットでつないでも相手ピッチャー、つないでくるだろうなと。一気に3点とれるように」と本塁打を狙っていたことを明かした。

2死後、岡大海外野手(32)が左前打で出塁後、安田尚憲内野手(24)が打席に入った。カウント2-1からソフトバンク8番手の大津亮介投手が投じた149キロ直球を右中間に運んだ。一塁走者の岡が激走し、サヨナラのホームに生還。一時はソフトバンクベンチからリクエストが入ったが、判定は覆らなかった。大逆転で2年ぶりのCSファイナルステージ進出を決めた。

安田は「絶対にこの回で決める」という気持ちで打席に入ったことを明かした。崖っぷちからの大逆転サヨナラ勝ちに「今日こそチーム一丸となって戦えた。この勢いのまま大阪に乗り込んで、またここに帰ってこられるように頑張りたい」とファイナルステージでオリックスを倒し、日本シリーズ進出を誓った。

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