小久保新体制発足で、ソフトバンク王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(83)が約3分間の訓示を行った。ペイペイドームでの秋季練習開始前。小久保監督や選手らの円陣の中央に立ち、熱く呼びかけた。

「負けたからこそ、痛切に感じるんだよね。チームが勝っちゃうと本来だったら課題がたくさんある人まで、すーっと流してしまうケースもある。昨年、今年と本当に悔しい思いをしたよね。そういう時こそ『よしっ! 来年こそ自分自身をレベルアップして、みんなと力を合わせて勝利を勝ち取ろう』という強い思いは出しやすい」

22年は優勝マジック1としながらも、リーグ最終戦で敗れてV逸。覇権奪還を誓ったはずの今季は3位に終わった。小久保新監督の下、来季こそ4年ぶりのリーグ優勝を勝ち取りたい。

「自分を高めていって、自分自身で大きくしていくしかない。監督、コーチが上手にしてくれるんじゃないんだよ。自分が上手になる。この悔しいオフは自分と向き合って、有効に生かさないと。来年も我々の戦いは続くんだから。この2年分の悔しさを晴らすには自分たちをレベルアップするしかない」

個のレベルアップは不可欠。熱いゲキを真剣に聞き入ったナインも、誓いを新たにしていた。【佐藤究】