DeNA伊藤光捕手(34)が9日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、減額制限を超える(1億円以上は40%)4500万円ダウンの6500万円プラス出来高で新たに2年契約を結んだ。今季で4年契約が切れる伊藤光は、保有する海外FA(フリーエージェント)権を行使せず、残留を決断していた。

プロ16年目の今季は61試合に出場し、打率2割2分5厘。今季加入したトレバー・バウアー投手(32)の“専属”捕手を務めるなど存在感を見せた。契約更改では萩原龍大チーム統括本部長(46)と言葉を交わし、「離脱している時間もあって、良い結果は出なかった。それでも僕が当たり前にやっていた試合に取り組む姿勢を見て頂いていた」と評価を得たことを明かした。海外FA権の行使については「移籍したいとか他球団の評価を聞いてみたいとかはなかった」と残留の意思は固かった。

また、去就が注目されるバウアーへの思いも吐露し「またバッテリーを組みたい。バウアーのキャッチャーと言えば僕と思われることも、自分の野球人生にとっては良いこと」と相棒へラブコールを送った。伊藤光は外国人投手とのバッテリー経験は豊富。だがサイ・ヤング賞投手の野球に対する姿勢はひと味違った。外国人投手は自分の投げる球や、実績にプライドを持っている選手が多いと前置きした上で「バウアー自身もプライドはすごくあったんですけど、2戦目(5月9日、巨人戦6回7失点)と3戦目(同16日広島戦、2回6失点)で打ち込まれて、日本で対応していくにはどうしたらいいんだろうっていうのを、僕もそうですけど、アナリストや監督、コーチ含めて話して、ここで成功したい、スタイルを変えてまでやろうと思っているのがすごい」と尊敬の念を抱いていた。

チームはCSファーストステージで敗退。来季に向け「キャリアハイをたたき出すしかない。それが一番チームに貢献できる。このチームで優勝したい」と意気込んだ。(金額は推定)