楽天黒川史陽内野手(22)が秋季キャンプ最終日の15日、来季の逆襲を誓った。智弁和歌山から19年ドラフト2位で入団して4年目。今季は2軍で92試合に出場し、打率3割7厘、5本塁打、55打点をマークも、1軍では自己最少となる9試合の出場にとどまった。将来の主軸候補として同じ高卒出身野手の今江敏晃監督(40)がかける期待も大きい。まずは1軍定着を目指す。

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黒川が悔しさを晴らす。今季はプロ入り後初の開幕1軍を勝ち取ったが、暗転。自己最少の9試合出場でシーズンの大半を2軍で過ごした。来季は5年目。「レギュラーを取るというよりは、とにかく来年はガムシャラに、1日1日必死になって、1年間1軍で戦えるようにしたい」。地道に食らいつく覚悟だ。

名門校出身で高卒上位の内野手としてプロ入りした点では、今江監督との共通点は多い。プロ4年目に132試合に出場し、そこから主力に定着した指揮官は黒川を「一番出てこないといけない選手」と期待。約2週間の秋季キャンプでは直接指導する場面も多く、黒川も「来年に向けてどういう感じで入ったらいいかは明確に教えてもらった」と感謝する。

長いオフ期間に突入する。息抜きはほどほどに「シーズンと同じように練習することを心がけている。レベルアップして(春季キャンプが始まる)2月1日を迎えたい」と黒川。「強い体」をテーマに、筋力や1年間戦うためのスタミナ強化など技術面よりも土台づくりに軸足を置き、トレーニングに励むという。

来年1月の自主トレは2年連続でソフトバンク中村晃外野手(34)に弟子入りする。「本当にストイックで野球以外も手を抜かない方。その姿勢を見習い、いろいろ吸収したい」。

日本シリーズでは同じ高卒4年目のオリックス紅林弘太郎内野手(21)が活躍した。「『この舞台でやりたい』とすごく見てて思いますし、自分もこの悔しさをフィールド上で表現したい」。勝負の5年目に挑む。【山田愛斗】

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