中日木下拓哉捕手(31)が28日、名古屋市内のナゴヤ球場で契約交渉を行い、現状維持の6800万円で更改した。来季中にも国内FAの権利取得が見込まれ、球団からは複数年契約の提示をされたが、1年契約を選択したことを明かした。

今季は右手骨折もあり、出場89試合に止まった。「2カ月チームを離れ、納得のいく結果も出せず、ふがいないシーズンだった」と振り返った正捕手は交渉の席上、国内FA権の取得まであと25日だと告げられた。その際、増額込みのいくつかの複数年契約を提示されたが「(契約の)ベースが骨折したシーズン(の成績)だと後悔すると思った。球団の誠意を受け止めた上で単年で勝負させてくださいと伝えました」と説明した。

権利行使の有無については「取得してから考えたい」と慎重に言葉を選びつつ「来季は荒々しい打撃をしたい。勝つための打撃ではなく、自分が打てば勝てるという思いで取り組んでいきたい」と勝負の1年にかける思いを明かした。(金額は推定)