西武呉念庭(ウー・ネンティン)内野手(30)が1日、今季限りで退団することを明らかにした。

来季は故郷である台湾プロ野球でプレーを希望しており、この日公示となった保留者名簿からも外れた。

呉は「シーズン後に球団と対話し、僕は新しい目標と挑戦のために日本を離れる決意をしました。感謝の気持ちと積極的に挑む姿勢をもって、これから進む道でも埼玉西武ライオンズでの経験を糧に精進していきます」と決意を口にした。

台湾出身の呉は、中学卒業後に来日し、岡山共生高で3年間プレー。その後第一工大を経て、15年ドラフト7位で西武入りした。

西武では8年間で通算382試合に出場し、通算で打率2割2分4厘、16本塁打、108打点。21年にはキャリアハイとなる130試合に出場し10本塁打を放つなど、打撃センスには定評があった。今年はWBCに台湾代表として出場し、1次予選では本塁打も放った。

日本語も堪能でファンも多く、打席に立つとブーイングならぬ「ウーイニグ」が球場中に響くことでも話題になった。

「大勢のファンの心強いサポートのおかげで、厳しいプロ野球の世界でも今日までやってこられました。球団とファンの皆さまが力を合わせて、日本の野球界をさらに盛り上げていくことを、埼玉西武ライオンズの39番を背負った選手として、私は信じています」

涙して西武のユニホームを脱いだ。

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