西武今井達也投手(25)が2日、埼玉・所沢市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3500万円増となる来季年俸8000万円(金額は推定)でサインした。

プロ7年目の今季は自身初の2桁勝利を達成し、高橋光成投手(26)平良海馬投手(24)と「10勝トリオ」を形成した。

ロン毛つながりの高橋とはもちろん、今季は今井が平良と並んで歩いている姿が多かった。

ロン毛の今井に、短髪の平良。言葉を選ぶ今井に、物事を割とすぱっと言う平良。マウンドでほえる今井に、淡々な平良。キャラクターは正反対に近いものの、吸い寄せられるように隣り合っている。

今井は年下の平良のどんなところをリスペクトしているのだろうか。尋ねてみた。

「うーん…なんて言うんですかね」

15秒、悩む。そして。

「逆にどんなイメージですか?」

まさかの逆質問。

「(いろいろなことを)すぱっと言う人?」

再び沈黙。「なんて言うんですかね…難しいな」で時間をつなぐ。上を仰ぐ。ロン毛が垂れる。20秒後、言葉がまとまったようだ。

「めちゃくちゃ頭いいんで。なんて言うんですかね…辞書みたいなもんですよね。何でも知っていますし、何か聞いたらすぐパッと答えてくれますし、あらゆることに対しての知識はチームでもずばぬけて多い選手ですし。でも人生の優先順位で野球が一番最初、そこだけは譲れないっていう選手だと思います。もしかしたらゲームが譲れないのかもしれないですけど…。野球に対する姿勢やストイックなところは、年下とは思えない選手ですね」

そんな平良と今日3日、アメリカへ向かう。

「日本にはない刺激というか、日本にいたら気付かないこともあると思いますし。自分の中の知識をどんどん増やして来季に生かせればいいかなと思います」

今井達也は考える人で、実行する人だ。【金子真仁】