広島坂倉将吾捕手(25)が6日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約交渉を行い、3000万円アップの1億2500万円(金額はすべて推定)で更改した。「本当に大きなけがはなく、シーズン通してできた。本当に周りに支えられて健康的にできたと思います」。広島の歴代捕手では最年少での大台突破となった。

3年ぶりに本職の捕手に専念した今季は正捕手としてシーズンを完走した。120試合に出場し、打率2割6分6厘、12本塁打、44打点、OPS・757。打撃成績はやや落としたものの、規定打席はクリア。捕手としても投手陣を引っ張った。シーズンオフには侍ジャパンにも選出され、若き日本代表の扇の要を務めた。それでも「(打撃成績は21年から)ずっと下降している。キャッチャー(をやっているから)と言ってもらえるけど、僕は納得してない。今年が最低。上げていきたい」とさらなる高みを見つめる。

順調な成長には、ケガしない体調管理がある。プロ入り後ケガによる出場選手登録抹消はほとんどない。慣れない一塁に回された21年も、三塁を主戦場とした22年も、戦列を離れることなくシーズンを戦い抜いた。今季もそう。シーズン途中からは栄養士に加え、専属の調理師と個人契約。広島滞在時は自宅で食事を用意してもらい、体の中から管理してきた。増額分も自分のために使う。「軽井沢に別荘を一軒、と思ったけど、そんなわけにもいかず、特にこれと言ってやることはない。自己投資が増えてるので、そこの足しにしたい」。主軸を担った西川が抜ける来季は広島の主軸となることが求められる。その自覚はすでに備わっている。