広島の来季4番候補の1人、末包昇大内野手(27)が来年1月、会沢や堂林らとともに護摩行を行うことを決めた。燃え上がる炎の前で、全身全霊を込めて不動真言を唱え祈りをささげる修行法で、過去には広島で4番を務めた金本氏や新井監督も行った。「やったからといって野球がうまくなるわけではないですけど、来シーズンの覚悟。もうひと段階、ふた段階、上に行きたい。そのために野球以外のこともプラスにできるものがあれば」。シーズン終了後に会沢に志願し、新井監督にも報告した。

今季はシーズン途中から1軍に定着し、自身初の2桁11本塁打をマークするなど、打率2割7分3厘、27打点を残した。OPS・862は規定打席未到達ながらチームトップだった。今季チーム3冠(打率、打点、安打)の西川がFAで移籍する来季は、打線の中軸も期待される。「シーズン中またしんどいことがあると思うんですけど、“せっかくやったんだからもっと頑張ろう”と前向きになる要素になってくれれば」。大学、社会人をへて入団した末包にとって、来季は3年目も勝負のシーズンと位置付ける。「何歳までできるか分からない。やるからには文字通り“死ぬ気で”やりたいなと思います」。4番道へ。まずは新年の始まりに、煩悩を焼き尽くす覚悟だ。