中日鵜飼航丞外野手(24)が25日、和田タイプの新バットでの飛躍をにらんだ。鵜飼は昨オフに引き続き2年連続で用具提供を受けるミズノ社の養老工場を訪問。今季モデルよりさらに重心をヘッドに寄せた新モデルを作り上げた。

「ヘッドの重みで打てるように。腕を使わずに力を抜いて当てることが一番だと思う。バットを利用すれば球も飛んでいくと思う」。長さは昨年同様86センチだが、重さは10グラム落とした870グラムの新兵器に目を輝かせた。

新兵器作成のきっかけはシーズン中のバット談議。鵜飼の旧モデルバットを持った和田1軍打撃コーチは「バランスが手前やな。(バランスを)トップにしてバットを使うというイメージもありなんじゃないか」とアドバイス。同コーチは、現役時代にグリップが細く、バット先端に重心を置いた宝刀を使用した。10年にはバンテリンドームを本拠地にしてからは日本人選手として最後の大台超え37本塁打。通算2050安打、319本塁打のバットマンも鵜飼の武器調達への背中を押した

鵜飼の要望を仕上げたクラフトマン名和民夫氏(56)も「先端を太くして、(ミズノの)マークのあたりを細くしています。和田コーチの型に近づいています。グリップはまだ太いので操作性も高い」と説明した。

今季の鵜飼は3本塁打5打点、打率1割4分3厘と、1年目から数字を落とした。「ここ2年、チャンスを与えてもらったのに結果を出せなかった。打つしかない。結果を出して優勝争いして、緊迫感のあるところでプレーしたい」。師匠のエキスがブレンドされた、自身へのクリスマスプレゼントで3年目の逆襲を誓った。【伊東大介】

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