人間の奥底に響かせる。巨人門脇誠内野手(22)が3日、東京・八王子の母校、創価大グラウンドで自主トレを行った。中学1年から毎年元日に決めている今年の漢字には「響」を選んだ。その年の漢字は毎日1度、年間365回ノートに書く。「字はその時の気持ちによって全然違う」と日々、己の心と向き合っている。1文字に込められた思いをグラウンドで表現することを誓い、正遊撃手として期待される2年目のスタートを切った。

こだわりの1文字を色紙に大きく書いた。「支えられているということを忘れずにという意味でも、人の心に響くプレーを心がけていこうかなと思います」と理由を説明した。昨年末は12月26日に地元の奈良に帰省。トークショーや激励会に参加し「自分もいろんな人の支えが心に響いた」と故郷の人から送られている力を実感した。

昨年の漢字は「プロ野球選手としての自分を、一つの作品として深めていきたい」という意味から「深」だった。ルーキーという立場から「自分という存在をみんなに知ってもらうという意味では、一つの作品として完成には近づいた」と表現。今年の漢字を決めるにあたって「漢字の意味を深めないと意味がない。深みがありそうな言葉を」と考え抜いた。

「2年目のジンクス」という言葉は気に留めない。「結果が出なかったら、ジンクスというより実力不足と考えておけばいい。自分のやるべきことをやるだけ」とプレーに集中する。背番号も「5」に一新。書き記す1文字と、新たな1年を戦う。【黒須亮】

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