ソフトバンク牧原大成内野手(31)が7日、育成出身初となる規定打席到達での打率3割を目標に定めた。福岡・久留米市内で自主トレを公開。生まれ育った地元で黙々と汗を流し「1回も規定打席に達したことがないので、ケガせずいけるように」と目をギラつかせた。「フルで出たらどのくらいの数字が残るか分からない」としつつ「3割を目指してやりたいです」と今季の照準を定めた。

球界の育成出身野手が規定打席に到達したのは過去5人いる。元ロッテの岡田、阪神やオリックスで活躍したバルディリス、日本ハムのマルティネス、巨人松原、ソフトバンク甲斐だが、いずれも打率3割の大台には届いていない。一方の牧原大は2年前の22年に規定までわずか2打席足りなかったが、打率3割1厘を記録した。主力として1年間出場すれば不可能な目標ではないというわけだ。「今日もバッティングしましたけど、自分の納得のいく打球は1つもなかった。しっかり体を鍛え直さないと」。気を引き締め直し、9日からは宮崎に場所を移して自主トレに励む。

今季は守備位置を二塁に絞って勝負する。元々は万能型で、例年は外野と内野の両にらみで自主トレを行ってきたが「もう(二塁)1本でやるって決めているので」と決意は固い。「他のところを守ろうとは思ってない。外野のグローブも持ってきてないです」。この日も外野芝生を踏んだのはウオーミングアップとボール拾いの時だけだった。

「正直、優勝の雰囲気は僕らも忘れかけてきている。(昨年の)WBCで優勝の瞬間を味わえてうれしかったけど、やっぱりホークスでも優勝して胴上げとかビールかけをしたい」

レギュラーの勲章、育成初の金字塔、そして4年ぶりのリーグ優勝奪回も全てつかみ取る。【只松憲】

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧