巨人前監督の原辰徳オーナー付特別顧問(65)が9日、客員教授を務める千葉・勝浦市の国際武道大で講義を行い、坂本にハッパを掛けた。三塁手として初めて新シーズンに臨むことに「若い気持ちでいることは大事なこと。もうベテランになったとか2000本以上打ったとか、そんなことを頭に描いて野球をやっていたら良くない。いつでもフレッシュでね。そこはあいつのいいところだから」と、三塁で躍動する姿を思い描いた。

監督人生において、坂本は特別な選手の1人だった。2年目の08年にレギュラーとして抜てきしたいきさつを、講義の中でも披露。遊撃手として試合に出場し疲弊しながらも、翌日にはフレッシュな顔つきでグラウンドに立つ姿に「使いたくなる選手だった」と懐古した。昨季途中から三塁コンバートで、ベテランに域に足を踏み入れた坂本を後押ししたのも親心だった。

バトンを受け取った阿部監督にもエールを送った。「監督というのはいかにコーチ、選手の束ねた力を出させられるか。これが監督の役割だと思うので。やってくれると思いますね」と新しい巨人軍の逆襲を期待した。【栗田成芳】