阪神岩貞祐太投手(32)が「馬原フォーク」の習得に手応えをつかんでいた。伊藤将、岩田、長坂、中日石森を伴った自主トレを公開。元ソフトバンクの守護神・馬原孝浩氏によるトレーニングをこなす一方、同氏が得意としたフォーク習得のヒントを得た。

「フォークを去年はあまり投げなかったので、今年は信頼を持てるボールにしたい。キャンプまでにはある程度、捕手に投げられるボールにしたい」。詳細は伏せたが、馬原氏とはリリースの感覚が違い、投げる際の意識などを教わっている。「僕が今までに持っていなかった新しい感覚。打者の頭に残るような1球になれば」と一定の完成度があれば、投球の幅も広がると期待している。

馬原氏の練習で体にも変化が出ている。約6時間動き続けたが「午後のウエートトレーニングが圧倒的にきつい」。体全体の筋力が上がり、球の質にも直結。制球を優先しながら自然と球速が上がる投球を目指している。「平均が0・5~1キロくらい上がれば平均150キロくらいになる。その数字が相手に嫌なものになると思う」と、目的意識ははっきりしている。

伊藤将と並んだブルペンでは力強く13球を投げた。阪神が誇るリリーフの柱はまだまだ進化の途中だ。【柏原誠】

◆馬原孝浩(まはら・たかひろ)1981年(昭56)12月8日生まれ、熊本県出身。熊本市立(現・必由館)-九州共立大を経て03年ドラフト自由枠でダイエー(現ソフトバンク)入団。2年目の05年から抑えに転向し、通算385試合に登板し、23勝31敗182セーブ47ホールド、防御率2・83。15年限りで現役を引退。その後は「柔道整復師」や「鍼灸(しんきゅう)師」の国家資格を取得。22年から九州アジアL・火の国サラマンダーズで監督を務め、昨季限りで退任した。

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