4年目で初のキャンプ2軍スタートとなった日本ハム今川優馬外野手(27)が、焦らずじっくり這い上がる。

28日、1軍キャンプ地の沖縄・名護で行われている先乗り自主トレに合流。古巣のJFE東日本を拠点にした自主トレで仕上げてきた状態の良さを披露した。昨季は0本塁打で戦力外通告も覚悟した道産子スラッガーは、目先の結果にとらわれず、やるべきことをやって1軍で居場所をつかみ取ることを誓った。

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先乗り自主トレ合流初日から、今川らしい豪快なスイングで仕上がりの良さを示した。状態は「今までよりは一番いい」。今オフはトレーニングに重点を置いた。ベンチプレスは自己ベストを5キロ更新する155キロを持ち上げた。「まあ、そんなもんです」と謙遜するが、肉体は進化。昨春キャンプと同じ体重90キロだが、体脂肪率は約5%減の16%。「同じ体重ですけど、全く中身は違いますね。ここから絞れると思うので、今年の体の出来はいい」と胸を張った。

1月は社会人時代に所属したJFE東日本のグラウンドで鍛錬を続けてきた。その最中にキャンプ2軍スタートの一報が入った。「めちゃめちゃ悔しい」。ただ、冷静に現状を見つめる自分もいた。「自分がフロントの立場で考えた時にある程度、予想はできていた。そこは自分では変えられない部分」と受け止めた。

崖っぷちだと感じている。昨季は故障にも泣いて0本塁打に終わったことで「戦力外を覚悟して…。もし、本当に去年で終わっていたとしたら後悔するなと思った」。今季こそ、負のスパイラルを断ち切る。「毎年、同じ失敗を繰り返している。焦って、打てなくて、落ち込んで、みたいな」。二の舞いを踏まないことが今季のテーマだ。

2軍スタートも前向きに捉えている。「今までは1軍で『なんとか2軍に落ちないように』というマイナスの気持ちもあった。逆に国頭でスタートすることによって、もう上がるしかない。プラスの気持ちで」と割り切っている。結果だけでなく、内容や過程も重視しながら「焦らないといけない立場ですけど、今年は焦らず。目先の結果を欲しがってしまう自分を今年は抑えながら、やるべきことをやる」と強く誓う。すべては「後悔を残さないように」するため。2軍から始まる4年目は「最後に、どこにいるかが大事」。必ず1軍戦力となるべく、どこにいても執念を燃やし続ける。【木下大輔】

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