沖縄は野良猫が多い。ヤクルトのキャンプ地・浦添も。高橋奎二投手(26)が第2クール最終日の8日、運気を身にまとった。午前中のブルペン。手前から2つ目のレーンで違和感を覚えた。「怪しかったんですよ。山になっていて」。左足で恐る恐る振り払うと「おぇ!」。臭いが鼻を突いた。「多分、猫ですね」。手前で投げていた小川の目は違った。「相当なサイズ。人じゃないですか?」。真剣な表情だった。

降りしきる雨も、流せなかった。屋根が付けられたブルペンなら、影響なし。高橋は「ギリギリ。大丈夫です。踏んでないです」。それは屋外でも関係なかった。陸上競技場でのキャッチボールで、高橋の身代わり? となった人物がいた。江花ブルペン捕手は「多分、猫! 靴洗ったわ!」と悲鳴を上げた。

23年はボールがうんともすんとも言わなかった。WBC出場後、滑るWBC球、引っかかるNPB球の違いに苦しんだ。その影響で、直球はスライダー回転した。考え過ぎも原因。「気持ち的なところもちょっと変えて」とスッキリした。スタッフが回収した後も、場所を変えず、100球近くを投げ込んだ。

ヤり返す! 「踏んでいたら良かったかもしれないですけど」と言ったが、今年初めの神社でのおみくじも良かった。「いいこと書いてありました」。昨季4勝では物足りない。踏ん張りの利いた下半身から、打者を驚かせる極上の一球を放出する。【栗田尚樹】

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