2年前の開幕投手が、開幕ローテ入りへ前進した。日本ハム北山亘基投手(24)が27日、巨人との練習試合(沖縄セルラー那覇)に5回から登板。自己最速を1キロ更新する157キロをマークし、テンポよく4回無安打無失点の快投。新庄監督に「ほれたね」と言わせた。

北山 投げ終わりにベンチで言っていただいた。うれしい半面、求められるレベルも上がる。ある意味プレッシャーだと思うので今後も厳しくやりたい。

愛称「教授」の理論派右腕は人から「ほれたね」と言われたのは初めて。指揮官から“愛の告白”形式で高評価を伝えられても浮かれず、冷静に受け止めた。

新フォームが着実に実を結び始めている。昨季は大きく上げていた左足をすり足に変更。自主トレ先が同じドジャース山本のような形だが、北山は「モノマネではない」と言う。目的は高めへ抜けるボールをなくすため。重心移動などを見直し、再現性を高められる形を試行錯誤してきた。徐々に手応えも増している。

北山 課題の“上ずるボール”が今日も何球か出たけど、その後に修正できた部分は、かなり収穫。球速より、自分の狙ったところに100%の力を伝える方向性でやっている結果、球速も出たので良かった。

新庄監督も「回を重ねるごとに去年の北山君の悪い“浮き癖”が来るかなって見ていたけど、全然それもなくて。本当に北山君が投げてんの? って。完璧」と絶賛。セットアッパーや守護神として活躍した1年目の22年は、新庄監督から開幕投手に奇策で抜てきされた北山が、今季は残り1枠となっている開幕ローテへこのまま真っすぐ突き進んでいく。【木下大輔】

◆日本ハムの開幕ローテ争い 5月まで6連戦がないため、新庄監督は開幕ローテは5枠を想定。すでに、3月29日ロッテ戦(ZOZOマリン)の開幕投手は伊藤、本拠地開幕となる4月2日楽天戦(エスコンフィールド)はオリックスからFA加入した山崎の先発を公表済み。さらに昨季の開幕投手の加藤貴、3季ぶり復帰のバーヘイゲンも指揮官は開幕ローテ入りを明言している。残りの1枠を上原、北山、金村、根本、鈴木、新戦力マーフィーらで争っている。

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