広島栗林良吏投手(27)の開幕守護神に決まった。オープン戦3試合目で初めて9回に登板し3人を完全に抑え、新井貴浩監督(47)が試合後に「9回は彼で」と明言。続けて「昨年の悔しい経験もあるだろうし。こちらとしては同じ場所で悔しさを晴らしてほしいと、同じ場所で返せと思っている。またそれができる投手」と厚い信頼を口にした。

伝え聞いた栗林は「期待を裏切らないように頑張りたいというのが一番。やらなくちゃいけないという気持ちがいっそう強くなるので、期待に応えたいというだけです」と“定位置”の責任の重さをかみしめた。

昨年は4月29日巨人戦で中田翔内野手(34)に逆転サヨナラ2ランを浴びた。0勝4敗7セーブの状態で、5月1日に右足内転筋の強い張りでプロ3年目で初めて出場選手登録を外れた。1軍復帰後は、中継ぎでも完全復活への道を探った。阪神とのCSファイナルステージ第2戦で同点の9回裏に木浪にサヨナラ打を許すなど、幾度も悔しさをかみしめてきた。

「結果が出ない中で探りながら」と昨年は真ん中だったプレートの立ち位置を1、2年目と同じ三塁側に戻すなど、自分の形を取り戻している。チームの信頼を受け止め、絶対的守護神に返り咲く。【堀まどか】

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