日本ハムのフランミル・レイエス外野手(28=ロイヤルズ)が開幕へ向けて調子を上げてきた。

「6番DH」でスタメン出場したDeNA戦(エスコンフィールド)で4打数2安打。打撃で苦しんできたオープン戦では初の複数安打をマークした。1週間前から左足を上げてタイミングを取る、通算108本塁打を放ったメジャー時代の打撃フォームに修正。期待の新助っ人大砲が真の姿を取り戻してシーズンに突入する。

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レイエスは確かな手応えを持っていた。「本来の自分に戻ってきたなっていう感覚だよ」。2回は変則右腕の平良にタイミングを外されながらも右前へポトリと落とす安打。9回は山崎の変化球を左前打。ともに捉えたのは初球。打席内での迷いが消えてきた。

オープン戦の打率は1割9分5厘だが、1週間前の16日巨人戦以降の6試合は20打数5安打で2割5分。この日の2安打で3試合連続安打と上昇気配。その手応えの要因は、八木打撃コーチとの取り組みにある。

レイエス この1週間、八木コーチと一緒にかなり力を入れて練習している。アメリカにいた時の映像を見ながら、その時の打撃を取り戻すために何をしたらいいかというところも含めて取り組んでいるんだ。

レイエスが苦戦していたのは日本の投手が多用している2段モーション。タイミングをずらされ、本来のスイングができなくなっていた。

レイエス そこで八木コーチからアドバイスを受けて、左足を上げてタイミングを合わせるように集中して取り組んだ。もともと、アメリカでやっていたフォームで、去年だけ足を上げないスタイルだったんだ。

来日前に参加したドミニカ共和国のウインターリーグでは、左足を上げないフォームで本塁打王。結果を残したが、レイエス自身は「なんか自分のスタイルではない」と感じていたという。八木コーチからの助言が後押しとなり、メジャーでアーチを量産した左足を上げるフォームに修正。2段モーションなど、いろいろな形でタイミングをずらそうとしてくる投手にも、しっかり対応し始めた。

レイエス 八木コーチとの取り組みは結果が出始めているし、開幕に向けたモチベーションも高いし、いい入りができるなと思っているよ。期待に応えられるように頑張りたい。

チーム期待の大砲が上り調子でシーズン開幕を迎えられそうだ。【木下大輔】

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