日本ハム山崎福也投手(31)の新たな野球人生が、いよいよ出港だ。本拠地開幕戦の2日楽天戦(エスコンフィールド)でオリックス時代からコンビを組む伏見寅威捕手との「さちとらバッテリー」復活で移籍後初先発する。昨年12月6日に行われた入団会見で新庄監督から“予告先発”されてから118日。順調に調整を進めてきた左腕が、日本一への大航海を快調に船出したチームを勢いづける新天地デビュー白星を目指す。

ワクワクとドキドキ。移籍後初登板を控えた山崎は率直な心境を明かした。「緊張もあると思うんですけど、移籍してきて初の登板で楽しみもあるので、五分五分という感じです」。ならば、楽しもう。最高のお手本が近くにいた。開幕投手の伊藤は楽しむことをテーマにして開幕戦白星をつかんだ。本拠地開幕戦を託された山崎も「やっぱり“楽しむ”じゃないですか」とテーマ設定した。

昨オフにFA権を行使してオリックスから移籍した。昨年12月6日の入団会見では、同席した新庄監督が「来年のエスコンの開幕戦、山崎君と伏見君に任せたいなと思います」とサプライズ公表。あの日からの118日間は、ターゲットが明確だった分、新天地の空気感にも慣れながら調整は順調だった。だから自然体で「楽しみながら、いい緊張感を持ちながら、やっていきたい」と言い切れる。

そして「さちとらバッテリー」の第2章も、本格的にスタートする。古巣で20年から先発バッテリーを組み始め、最後に公式戦で組んだのは22年9月20日ロッテ戦。実に560日ぶりの復活だが、あうんの呼吸は変わらない。「僕は自分自身の投げ方とか状態を確認しながら、相手の研究は(伏見)トライさんに任せて」と特別なことはせず、普段通りの“さちとら”の準備で試合に臨むつもりだ。

チームは敵地での開幕カードを4年ぶりに勝ち越して北海道へ帰ってきた。「なんか強いなって感じ、しましたね。(新庄監督となった)去年と一昨年は僕、違うチームだったんですけど、ファイターズは順位的にはあまり良くなかったですけど、そんな雰囲気も一切ない感じのゲームだった」と、新たな仲間たちの頼もしい姿を目に焼き付けた。「いい雰囲気なので、その流れに乗っていきたいです」。チームを勝利に導く快投で、最高の新天地デビューを飾る。【木下大輔】

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