日本ハムで「さちとらバッテリー」が560日ぶりに復活した。オリックスからFA移籍後初先発となった山崎福也投手(31)が、古巣でも女房役だった伏見と22年9月20日以来の先発バッテリーを組んだ。走者がいなければ、あうんの呼吸でサイン交換を済ませ、投球動作に入る。1球前のリプレーを流していたテレビ中継が、映像の切り替えも間に合わないほどのテンポの良さ。そして、大量に左手に付けたロジンの白煙をマウンド周辺に漂わせ、序盤からアウトを重ねた。

「寅威さん」と信頼する伏見のミットを目がけて、投げ続けた。昨季は初めて敵同士となり、公式戦で対戦。11打数6安打(1本塁打)、打率5割4分5厘と打ち込まれて「全部打たれたから、もう無理でした」とお手上げ。一方で、伏見は「福也のことは全部知っていますからね。性格も投げる球も精度も知っているし」とニヤリ。それだけ熟知してくれている女房役と試合をつくった。

伏見を追うように日本ハムへやってきた左腕は、5回に村林に移籍後初被弾となる先制1号2ランを浴びたが、実力の高さは十分示した新天地デビュー戦。今後への期待も高まる投球だった。【木下大輔】

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