眠っていたオリックス打線が目覚めた。

昨季10勝のロッテ種市を攻略し、今季初の2桁となる14安打で9得点。完封負けの前夜は嘆き節だった中嶋監督も胸をなで下ろした。「打っていないピッチャーで難しいと思ったけど、非常に良かった。1、2、3でバンって点を取ってくれたら勢いが出ますよね」と、1回の先制劇をポイントに挙げた。

西川、西野が連打でつなぐと、3番は発熱から戦列復帰2試合目の中川だ。浮いたフォークを左翼線へ適時二塁打。「いい形でつなげて良かった」。わずか10球で2点を先取。1死後には森も適時打を放った。開幕7試合で計8得点。すべて2点以下だったが、いきなり3点の先制パンチを見舞った。

極度の不振だった紅林にも初打点が生まれた。4回にチーム4点目の中前適時打。「死ぬほど投手に迷惑をかけてきたので、何とかという気持ちで」と懸命の思いだった。侍ジャパンにも初選出された5年目の今季は、ここまで打率1割未満にとどまっている。

前日には兼任コーチとなった安達に「(結果が)出なくてもやれることはあるだろ」と言われ、はたと気づいた。「自分のことばかり気にしていた。周りが見えるようになった」。淡泊な打席が続いていたが「投げさせるのもチームのため」と1打席目は8球粘って惜しい右飛。次打席の今季2安打目につながった。

今季チーム初の猛打賞を決めたFA加入の西川は言った。「今日はみんなつながったんで。それが一番良かった」。最下位を脱出。7日は剛腕佐々木を打ち崩し、流れを確かなものにする。【大池和幸】

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