日本ハム先発の山崎福也(31)が、オリックスからの移籍後初勝利を飾った。

初回1死二、三塁、2回には2死一、三塁、5回無死満塁と度重なるピンチを無失点に抑え、6回0/3を9安打、3回の近藤の2ランによる2失点の粘投。新天地1勝目に「ほっとしています。どんな感じで勝てるのかなっていう不安もありましたし」と振り返った。

動じなかった。初回に一挙4点の援護を受けると、その裏無死一、二塁で柳田を一ゴロ、山川を遊飛、5番近藤を遊ゴロと要所を締めた。「やばいなあと思いました。後は(捕手の伏見)寅威さん信じて投げるだけだったので。本当に感謝です」とオリックス時代から続く“さちとら”コンビでの勝利を喜んだ。

2人の絆が、力になった。昨季9打数6安打(2本塁打)3打点と打ち込まれた柳田を無安打に封じた。試合前から女房役の伏見と2人で入念に相談し、対策した。伏見は「柳田さんは相性が激悪だった。唯一打たれていない球とか探して」。新加入山川も3打数無安打に抑え「1発あるところで抑える。粘って粘って。福也らしいピッチングでした」とたたえた。

高校、大学と競ってきた同学年のライバルで、7年前の前回対戦で敗れた有原に雪辱。「学生時代から戦ってきた相手だったので何とか勝てて本当にうれしい」。ウイニングボールは「あまりそういうの(思い入れ)なくて(笑い)」と、スタンドに投げ入れた。後ろは振り向かない。気持ちはもう、次の1勝を見据えている。【永野高輔】

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