日本ハム伊藤大海投手(27)が101球の力投で、自己最多となるリーグトップタイの11勝目をマークした。今季5度目の対決となる首位ソフトバンク打線に対し、7回5安打3失点にまとめた。6-0の3回に2安打2四球で3点差まで追い上げられたが、異例のブルペン入りで4回以降は快投。エースがキャリアハイの白星でチームの連敗を止めるとともに、ソフトバンクのマジックを15のままとした。

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異例のブルペン入りでリセットした。3回に2安打2四球で3失点すると、ベンチに戻った伊藤はすぐにブルペンに向かった。「試合前のブルペンと同様に真っすぐとカーブ。もう1回仕切り直そうかなという意図でやりました」とおよそ10球を投げ込んだ。「エスコンだと(ベンチから右翼後方のブルペンまで)遠いですし。ここはすぐ近く(ベンチ裏)にあるので、それができた」と敵地の利を存分に活用した。

ブルペン入り後の4回は、1安打を許すも10球で料理した。上々のリスタートで、力みは完全に消えた。4回以降はテンポ良く打たせて取る投球で、一度も3ボールにすることなく投げきった。「(捕手の伏見)寅威さんも送球のリズムを変えてくれたりとか、いろいろ工夫をしてくれて。それに任せる形で進められたかな」と女房役の技術にも助けられた。

自己最多の11勝目を手にしたが笑顔はなかった。「もぎ取った、という感じはないです。防御率も防御率ですし。勝たせてもらっているという印象がかなり強い」。大量援護を受けた中での3回の乱調を悔やみ続けた。防御率は3・10。チーム先発陣の山崎や加藤、金村は2点台をキープしているが、エースとしての信頼があるからこそ、強打者が並ぶ宿敵相手に今季5度も送り出されている。

ルーキーイヤーから先発ローテを守る右腕は、入団4年目で初のCS争いを味わっている。「その先の戦いを見据えてしっかりやっていかないといけない。こういうゲームを勝ちきれるのは、チームとしてはすごく大きいこと」と、ポストシーズンでの短期決戦にも目を向ける。ピッチングへの反省は尽きないが「最終的にチームが勝っていれば、それが一番」と締めくくった。積み上げた11勝が、勝てる投手としての証となっている。【黒須亮】

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