神戸国際大付(近畿・兵庫)が21年ぶりの神宮星をコールド勝ちで飾った。
昭和の大スター石原裕次郎と同じ読みの石原悠資郎外野手(2年)が公式戦初本塁打を放つなど、2安打2打点と貢献してベスト4一番乗り。花巻東(東北・岩手)は崇徳(中国・広島)に競り勝ち、4年ぶりの4強入りを果たした。神奈川大(関東5連盟第2)と名城大(北陸・東海3連盟)もそれぞれ初戦を突破した。
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天国の祖父へ届けた1発だった。1-0の2回。石原が外角高め直球に力負けせずに強振すると、右中間スタンドへと一直線。逆方向の最深部に突き刺さる公式戦初本塁打に、178センチ、110キロの巨漢が悠々とダイヤモンドを一周した。
「いい感触だったのでいったかなと思いました。めちゃくちゃ気持ち良かったです」
高校通算15本塁打目でリードを広げると、5回には左前適時打。2安打2打点でコールド勝ちに貢献し、「打って勝てて憧れていた勝ち方ができて良かったです」と笑顔があふれた。
昭和の大スター石原裕次郎が大ファンだったという母方の祖父、宮崎一一(かずいち)さんの「石原なら、『ゆうじろう』だろう」の声で悠資郎と名付けられた。「悠」は悠々しく。「資」は資本を築く男になってほしいとの思いが込められた。自身も名前に「めちゃくちゃ気に入っています」と愛着を持つ。
祖父は明治学院大時代に野球部に所属して神宮にも立った。石原も幼少期に祖父から野球を教わったが、今年4月に間質性肺炎で77歳で他界。この日スタンドでは母慈(めぐむ)さんが遺影と、ユニホーム姿で神宮に立つ祖父の写真を手に応援した。縁のある地での1発に石原は「うれしい」と笑顔。母慈さんも「うれしいですね。お父さんが一番うれしいと思う」と感慨深げな表情を見せた。
入学時は体重117キロで、増減を繰り返し現在は110キロ。首脳陣からは減量指令が出ており、「もっと絞らないと」と頭をかく。それでも持ち前のパワーを全国でも発揮。チームも3本塁打で、21年ぶりの神宮星をコールドで飾った。同校の全国4強入りは04年明治神宮大会、05年センバツと並ぶ最高位。「これからも大事な場面で打てるように頑張っていきたい」。次は歴史を塗り替える一打でスターとなる。【林亮佑】



