着るユニホームは変わっても、ドラフト2位ルーキーは「しっかり腕を振る」の一心だった。5回2死満塁、田和廉投手(22)に声がかかった。ブルペン投球も十分でなく、迎えるは前打席で3ランを放ったヤクルト・オスナ。畳みかけられれば試合の流れが大きく傾く場面だった。

前日の午前は神宮のスタンドにいた。この春に卒業した母校、早大の東京6大学リーグ開幕戦に駆けつけた。小宮山監督から「けがなく頑張れよ」と激励され、「50回目の優勝をつかんで」と後輩たちに伝えた。

いま、「しっかり腕を振ることは学生時代から変わらずにやる」と胸に刻む。ブルペンで直球の動き方に好感触を得て、オスナ相手に2球続けた。「動いてくれ」と念じて腕を振り、遊直に仕留めてみせた。

これで初登板から7戦連続の無失点。試合後、歓声が響く中で神宮の風景を見つめた。「いい思い出も悪い思い出もいっぱいあります。このグラウンドでは」と懐かしむと、続けた。「でも、これからもっといい思い出を増やしていけたらな」。【阿部健吾】

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