<中日1-4広島>◇5日◇ナゴヤドーム

 現役引退する中日の同期生2人が“涙のち爆笑”の超異例セレモニーで本拠地を盛り上げた。まず左腕小笠原孝投手(35)。明大の先輩川上から花束を贈られ、もう涙。何度も言葉を詰まらせ「野球の神様、グラウンドの神様、中日ドラゴンズ、本当にありがとうございました」としんみりさせた。

 続いて登場したのが英智外野手(36)。直前にシーズン終了のあいさつに立った県岐阜商の大先輩・高木監督から「後ほど、英智選手のいいあいさつがあります」とあおられての登場。“ムチャぶり”にも動じず、ひょうひょうとしたいつもの語り口で「え~、みなさん、こんばんは」と始めると、「今日、給油する時にたまたま名古屋城が見えました。名古屋城にも大昔にお侍さんがいたんだな、と不思議な気持ちになりました。ですので皆さん、同期の小笠原と英智、あんなヤツがいたなと心のスミに置いていただければうれしいです」と爆笑を誘った。

 英智は最後に、何度誘っても引退試合観戦に来てくれなかったという母に向け「全力で一投」と武器の強肩発動。本塁付近から大遠投し右翼ポールにぶち当てる、型破りなパフォーマンスで締めた。来季は2人ともコーチとして、チームをアメとムチ!?

 で支えることになる。【八反誠】