プロレスラー大仁田厚(59)が28日、10月31日に後楽園ホールで行われる引退興行「さよなら大仁田、さよなら電流爆破 大仁田厚ファイナルツアー」で引退する前に、リアルジャパンプロレス主宰の佐山サトル(59)との電流爆破マッチが実現できるよう、佐山に要求を続ける考えを明らかにした。

 大仁田は、6月29日のリアルジャパンプロレス東京・後楽園ホール大会で、佐山に最後の電流爆破マッチの相手になってほしいと要求した。ただ佐山は、15日にリアルジャパンプロレスで開いた会見で「体調が戻るまではやるつもりはない」と断言。15年5月に狭心症の手術を受け、体調がベストではなく、対戦を受けない方向であることを示唆した。

 23日にリアルジャパンプロレスで行われた会見では、大仁田率いる邪道軍の雷神矢口が、9月14日のリアルジャパンプロレス東京・後楽園大会で対戦する、横綱大鵬の孫の納谷幸男(23)のプロレスデビュー戦で勝った場合「初代タイガーマスクと大仁田厚最後の電流爆破を何とかね、俺は勝ち取らなきゃいけないわけだから」と訴えた。それにも、佐山は「幸男に勝った時点で、自分が大仁田とやる挑戦権を得るとおっしゃっていましたが、お受けしたことは全くない」と拒否の姿勢を示した。

 現状で、佐山が電流爆破マッチを受ける可能性は極めて低い。それでも、大仁田は「いいじゃないですか。やる、やらないは本人の勝手だし。ただ、毎回そうなんだけど、相手を追い詰めて、追い詰めて絶対、リングに上げる姿勢は変えたくないから」と考えにブレがないことを強調した。

 さらに「こちらはリアルジャパンの会場に足を運び嘆願し、礼は尽くしたと思っている。その場で決めてやると佐山選手は言っていたが、その後曖昧なコメントが続きハッキリとした返答をいただけない。近日中に回答がないならば、それが、礼を持ってお願いに行った大仁田厚への佐山選手の回答だと受けとめる」とも口にした。【村上幸将】