タイトル初挑戦の同級1位竹迫司登(かずと、26=ワールド)が、オールKOの8戦全勝で新王者になった。

 V2戦となった同級王者西田光(30=川崎新田)に挑戦。初回に右アッパーからの左ボディーで大きく下がらせた。ここでラッシュで最後は右ストレート。レフェリーはノーカウントで止め、1回1分32秒TKO勝ちした。

 西田は26戦してKO負けのないタフな相手だが、竹迫はあっけなく倒した。15年7月にプロデビューしたが、すべて3回以内に終わらせ、まだ14回しか戦っていない。「ジャブはボクの方がもらっていた」というが「左を出すのが課題だった。あそこで倒れるとは。思った以上に効いた」と狙い通りで手応え十分だった。一躍チャンピオンカーニバルのMVP候補になり「お願いします」と報道陣に頭を下げた。

 中学時代に元暫定世界王者石田の指導を受けたが、本格的に始めたのは龍谷大から。2度の国体準優勝が最高。12年国体近畿予選決勝で、昨年WBA世界同級王者になった村田のアマ最後の相手だった。「レベルが違いすぎた」と2回RSC負けした。

 プロ入り後も出稽古で村田と1度スパーリングしている。藤原トレーナーが「これで村田の東京ドームの前座ぐらいに呼んでもらえるかな」と言うと、竹迫は「ベルトも手にしたので、これからは『村田の…』はなくせれば」と真顔で話した。「ここは通過点で、次はアジア。上へ上へといきたい。来年には世界ランク上位に入って、30歳までに世界挑戦したい」と先を見据えた。