同級王者黒田雅之(31=川崎新田)が辛くも判定で3度目の防衛に成功した。同級1位長嶺克則(26=マナベ)を迎え撃ち、左ジャブでペースを握ったが、5回の公開採点では2-0の小差だった。長嶺の右目の下を腫らせたが、8回に左フックでダウンを喫した。ここから再び攻勢に出て、1~3ポイントの小差も3-0で判定勝ちした。

 黒田は4団体すべて世界ランク入りして、13年以来の世界再挑戦を目指している。今回は後楽園ホールよりも大きいジムの地元の会場に「世界への準備にもなる」。「川崎から世界」をスローガンにもしているが、ダウンも奪われての接戦になった。「ダウンはいつも想定している。主導権を握ったが安全にいって甘さが出た。ヒヤヒヤの防衛で世界は遠のいた感じ」と苦笑した。今後へ向けては「また一からやり直す。自分に厳しくいきたい。課題がなくなったら引退。希望は持っているし、楽しい」と前を見た。