WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)がリベンジ達成で5度目の防衛に成功した。
04年9月以降、約18年間負けなしの元世界4階級制覇王者となる同級1位ドニー・ニエテス(40=フィリピン)の挑戦を受け、判定勝ちを収めた。 18年大みそかに同級王座決定戦(マカオ)で1-2の僅差判定負けを喫して以来の再戦で雪辱を果たし、日本歴代トップの世界戦通算勝利を区切りの「20」に伸ばした。因縁の相手との決着をつけ、大みそかに他団体王者との統一戦実現へ、大きな弾みをつけた。
黒ビキニのラウンドガールがリング上を彩る 倭早希、ぽぽちゃん、波田妃奈がヒール姿で登場
◆WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
井岡一翔 | ○ | 判定3-0 | ● | ニエテス |
▽判定勝ちで5度目の防衛に成功した井岡一翔 過去に負けた相手にリベンジできた。ありがとうございます。KO勝ちを見せたかったが、テクニックがあった。大みそかに統一戦できるようにしたい。みなさん、楽しみにしてください。
◆ラウンドVTR◆
1R
1R 井岡は距離を置き、慎重にジャブを放つ。ニエテスも積極的に攻めに出ず、不気味なほど静かな立ち上がり。(井岡10-9)
2R
2R 井岡がジャブでリードを奪う。ニエテスは右のオーバーハンドで形勢逆転を狙う。距離を詰めたところでニエテスが左フック。井岡はあえて様子を見る。(井岡9-10)
3R
3R ニエテスが積極的にジャブを放つ。井岡はタイミングを計りながらワン・ツーも効果的な打撃はなし。残り1分から井岡が前へ。ボディー中心に攻める。(井岡9-10)
4R
4R 井岡が積極的に前に出て左フックをヒット。右ストレートも打ち抜く。ニエテスは大振り。井岡は的確なパンチを狙う。(井岡10-9)
5R
5R 井岡が圧力をかけて攻勢に出る。左フック、左ボディーで主導権を奪いにいく。ニエテスは手が出ず。(井岡10-9)
6R
6R 井岡が攻勢を強める。左ジャブを放ちながら前に圧力。ニエテスは動かされながら決定打はなし。(井岡10-9)
7R
7R 井岡が右の連打からリードを作る。1分過ぎに足を止めて打ち合いも数秒。井岡は左のボディーへのダブルで展開打破を狙う。(井岡10-9)
8R
8R ニエテスが間合いを詰めようとするが、ガードを固めた井岡は完璧なディフェンス。井岡はていねいにジャブを突き、ニエテスに距離を詰めさせない。(井岡10-9)
9R
9R ニエテスは右目上をカット。井岡のパンチによるものとアナウンス。距離感は詰まらずワンパターンの攻防で、井岡が右のガードを下げて攻めに出るも有効打はなし。(井岡10-9)
10R
10R ニエテスがジャブを突きながら積極的に前へ出る。井岡はかわしながらカウンター狙い。パンチで左目上からも出血させる。(井岡10-9)
11R
11R ニエテスが被弾覚悟で前へ。井岡は冷静にさばきながら、左ボディーを放つ。井岡はプレッシャーをかけながらボディー攻め。(井岡10-9)
12R
12R 井岡はガードを固めながらカウンターを狙う。ニエテスも積極的に出ることなく、変わらない攻防。井岡はボディー中心に攻めながら、最後まで危なげなく戦った。(井岡10-9)
判定
井岡は判定3-0で勝利した。
※採点は本社
ラウンドガール
黒ビキニのラウンドガールがリング上を彩る 倭早希、ぽぽちゃん、波田妃奈がヒール姿で登場
試合前
井岡一翔18年間負けなし元王者と再戦へ「すべてにおいて上回りたい」計量時ハプニングに謝罪>>
井岡一翔の計量待ったニエテス「何も思わなかった。おなか空いたことぐらい」大人の対応でクリア>>
井岡一翔略歴
◆井岡一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日、大阪・堺市生まれ。興国高で史上3人目の高校6冠を達成。東農大2年中退で09年プロデビュー。11年に当時日本最速7戦目でWBC世界ミニマム級王座、12年にWBA世界ライトフライ級、15年に18戦目の当時世界最速でWBA世界フライ級王座獲得。17年に1度引退も、18年に復帰。19年再挑戦でWBOスーパーフライ級王座を獲得し、日本初の世界4階級制覇達成。164・8センチの右ボクサーファイター。家族は夫人と1男。