プロボクシングWBA世界フライ級3位桑原拓(29=大橋)が日本ジム所属100人目の世界王者の座を狙う。6日、東京ドームで同級王者ユーリ阿久井政悟(28=倉敷守安)に挑戦する。5日には都内のホテルで前日計量に臨み、両者そろってリミットよりも100グラム少ない50・7キロでクリアした。

4日に西田凌佑(六島)がIBF世界バンタム級王座を獲得し、日本ボクシングコミッション公認の日本ジム所属の世界王者は99人に到達し、100人目のリーチがかかった。6日の4大世界戦で世界初挑戦する桑原が節目の世界王者の座を狙える立場となり「このタイミングでこのチャンスが巡ってきた。必ずこのチャンスをつかみたい」と意気込んだ。

21年7月、当時の日本同級王者だったユーリ阿久井に挑戦し、10回TKO負けを喫した。約2年10カ月ぶりのリマッチが東京ドームでの世界戦となった。ユーリ阿久井戦後には東洋太平洋同級王座を獲得し、5勝4KOと持ち前のスピードとともに、力強いボクシングも加わった。桑原は「向かい合って(前回と)違いはない。(ユーリ阿久井は)自信に満ちあふれていた。あとはリングでどっちが成長しているのかをみせつけたい」と決意を示した。

桑原の後には、同門となるWBA世界バンタム級王者井上拓真、WBO世界バンタム級5位武居由樹、メインには4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥の3人が世界戦を控えている。桑原は「もちろん勝利で残り3選手につなげていきたい。いよいよだなと。ドームで世界戦での(ユーリ阿久井との)再戦をうれしく思う」とやる気満々だった。