横綱白鵬(31=宮城野)が、新関脇勢(29=伊勢ノ海)を“一発KO”して全勝を守った。

 立ち合いで得意の左張り、右かち上げがクリーンヒットすると、相手はそのまま尻から崩れ落ちて、わずか0秒9で無傷の9勝目。12年秋場所でも妙義龍を全く同じ内容で脳振とうKOしたことがあるが「起こしてから、ついて行こうという気持ちでいたけど…」と、意外な結末に驚きを隠せなかった。

 それでも、春場所でも速攻勝利の必勝パターンとなった取り口に「厳しい、反応の良い立ち合いができてきました」と納得の表情。1敗力士がいなくなり、大関稀勢の里(29=田子ノ浦)との一騎打ちの様相を呈してきたが「『楽しむ』という言葉は、あまり好きじゃない。ゲームじゃないのでね。あと6日間、一番一番」と気を引き締めた。