西前頭2枚目宝富士(29=伊勢ケ浜)が、東前頭5枚目正代(24=時津風)を退けて5勝目を挙げた。

 右腕をねじ込まれてもろ差しを許すと、後退して土俵際に追い込まれた。それでも回り込んで左上手を引くと、逆転して送り出し「危なかったですね…。先場所だったら持って行かれたような相撲。体が動いているので、体の良さに助けられました」と胸をなで下ろした。

 5日目に横綱白鵬(31=宮城野)の連勝を「33」で止める金星を獲得。興奮は冷めず、午前0時ごろ寝床についても「横綱に勝ったら寝られないんですよ。目を閉じると(取組のことを)考えちゃうんです。だから音楽を聴いてストレッチしたり、羊を数えたり…でも30でやめました」。結局、午前3時半まで寝つけずに疲労が残った。それでも、勢いのある若手を退けて流れを切らさず「今日の1勝は大きいと思う。今日は寝られると思います」。まだ折り返し前。力をたくわえ、まずは勝ち越しを目指す。