東前頭14枚目の遠藤(25=追手風)が「全勝ストッパー」役を果たし3勝目を挙げた。

 新入幕で初日から3連勝の西前頭12枚目・千代翔馬(25=九重)と対戦。鋭い踏み込みから右が深く入り、土俵際に相手を寄り立てた。ここで千代翔馬が左から、捨て身の首投げで抵抗。体がグラリと傾き、裏返りそうになった遠藤だったが、左足一本で必死にこらえた。強靱(きょうじん)な足腰で残しながら、逆に深く入った右からすくい投げを打ち返し、新入幕を投げ捨てた。

 昨年3月の春場所で、膝の半月板や前十字靱帯(じんたい)を損傷するなど、左脚は万全な状態ではない。その左脚で相手の投げを残し、逆に打ち返したことは、不安が解消されつつある証しか。それを遠藤は「踏ん張りがきかなかったのが、きくようになってきました。日ごろの私生活でも分かります」という言葉で説明した。もちろん体のケアは怠らない。「先場所あたりは(恐怖心を)少し考えてしまったけど、今はしっかり相撲に集中できています。でも悪くならないように、私生活でも気をつけています」と話した。