大相撲夏場所(14日初日、東京・両国国技館)で昨年名古屋場所以来、5場所ぶり9度目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が11日、東京・江東区内にある部屋での稽古で汗を流し、短い言葉の中に闘志を込めた。

 この日の稽古は、十両の照強(22)誉富士(32)を相手に16番。持ち前の速攻相撲で圧倒し、全勝で稽古を終えた。最後の優勝以降は12勝、11勝、4勝(途中休場)、10勝と下降気味だが、先場所は13日目に新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)に快勝し存在感を見せた。

 場所を目前に「順調です。自分のやるべきことはやった。頑張ります」と表情を変えずに話した。ただ、話題を稀勢の里の出場決断について振られると「私も出ます」とニヤリ。横綱の意地を見せ、優勝回数の2ケタ到達に王手をかけたいところだ。